ポジショントークとバリュープロポジションキャンバスで、チームビルディングワークショップを。
CX事業本部で組織開発(OD)/ワークショップデザインに取り組んでいる長南です。
4月にCX事業本部Delivery部アーキテクトチームのチームビルディングワークショップを実施しました。
アーキテクトチームは、「CX事業本部全体の技術力向上による顧客デリバリー品質の向上」をミッションとするチームです。(近い内に、チーム紹介や事例紹介記事が出てくることでしょう)
この記事では以下の内容を書いています。
- なぜチームビルディングワークショップをしたのか?
- 各アクティビティをなぜ採用したのか?
- ポジショントーク
- ドラッカーエクササイズ
- バリュープロポジションキャンバス
- アーキテクトチーム MVV(Mission, Vision, Value)へのフィードバック
- チームビルディングワークショップをやってどうだったか?
なぜチームビルディングワークショップをしたのか?
3月某日、アーキテクトチームの西田さんから、CX事業本部内のチームビルディング支援に取り組んでいるガオリュウさん&長南に、チームビルディングの相談をいただきました。
- 背景
- アーキテクトチームは1月に立ち上がったばかり、まだ全員対面で集まったことがない(地方在住メンバーが多い)
- ほとんどのメンバーが兼務しており、5月からアーキテクトチームに使える時間を増やしていく
- 認識している課題:メンバーが自分の判断で個別に動きにくい、(チーム内外で)コラボレーションが生まれづらい
- チームビルディングに際して、インセプションデッキで共通認識をつくろうと考えている
西田さんとチームマネージャー佐藤さんから、相談にあたってまず共有いただいたのは上記の内容でした。
ヒアリングを進める中で、以下のようなものが見えてきました。
- メンバー一人ひとりが、アーキテクトチームに期待していることや、やりたいことがわからない
- 「誰に対して何を提供するチームなのか?」があいまい
- チームのMVVは、チームマネージャー佐藤さんがひとりでつくったもの
チームメンバー同士で、価値観や期待値のすり合わせができていないのに加えて、チームのターゲットがあいまい。
この状態でインセプションデッキをつくるのは難しく思われたので、ヒアリングから見えてきたニーズに対応するチームビルディングワークショップを進めることとなりました。
ワークショップ当日は、ガオリュウさんは予定があったため、ワークショップデザイン&ファシリテーションは長南が担当することに。
なぜポジショントークを採用したのか?
メンバー一人ひとりが、アーキテクトチームに期待していることや、やりたいことがわからない
まずメンバー一人ひとりが、何を大事にしているのか?意見や行動の元となる立ち位置を見えるようにして、目線合わせをすることを考えました。
ポジショントークは、ガオリュウさんがこれまで扱ってきたアクティビティです。
ポジションを表現する4象限を描き、その上に自分のアバターであるフィギュアを置き、そこに配置した理由をシェアしていきます。
4象限の軸は、佐藤さん&西田さんに以下のように決めてもらいました。
縦軸:顧客と自社
横軸:組織(全体最適)とプロジェクト(個別最適)
1回目のフィギュア設置では、まず直感的に今の自分がどこに位置しているか?を表現してもらいました。
2回目のフィギュア設置では、1回目で少し短期視点のバイアスを感じたこともあり、3年後の未来を想像して配置してもらいました。
立ち位置を通して、一人ひとりが大事にしているもの、チームがどこからどこに向かっていくか?のシェアをしていました。
そしてかなり盛り上がったので、しっかりバッファを置いていてよかった笑
4象限の軸について追々は、施策のフォーカスポイントやプライオリティも整理できるといいねと話していました。
なぜドラッカーエクササイズを採用したのか?
ドラッカーエクササイズについては事前にすり合わせていなかったのですが、チームビルディングにあたり自分のパフォーマンスを発揮できる働き方をチーム内で共有しておいた方がいいのでは?と思い、時間に余裕もあったため急遽追加しました。
プロパゲート合宿の時と同じくドラッカーエクササイズに加えて、役割と期待値のすり合わせができるロールセッションを加えたものを用意しましたが、時間が不足したのでロールセッションはスコープアウト。やり方など簡単にシェアして、別途実施していただくこととしました。
なぜバリュープロポジションキャンバスを採用したのか?
「誰に対して何を提供するチームなのか?」があいまい
上記のニーズに対するアクティビティとして、バリュープロポジションキャンバスをみんなでつくることを提案しました。
バリュープロポジションキャンバスは、ターゲットのバリュープロポジション(ニーズと提供価値)を手軽にアウトプットできるフレームワークです。
本来はユーザーインタビューのデータなど活用してつくりますが、一旦は佐藤さん&西田さんの頭の中にあるターゲット像を初期仮説として共有してもらい、ターゲットを想像しやすくしました。
またワークショップの目的はあくまで「チームビルディング」のため、「ターゲットを定義する」ことより「認識を合わせる」ことを重視しました。
そのため一人ひとりにバリュープロポジションキャンバスを描いてもらい発散を進めて、ひとつのバリュープロポジションキャンバスに収束させるという形をとりました。
発散したものの収束には、一人ひとりのバリュープロポジションキャンバスをシェアしていただく際に、付箋にリアクションをつけて収束の参考としてもらいました。
なぜチームMVVへのフィードバックを採用したのか?
チームのMVV(Mission、Vision、Value)は、チームマネージャー佐藤さんがひとりでつくったもの
こちらについては元々はみんなでチームMVVをつくる話が出ていましたが、発散は進められても収束が難しくなることが想定されたので、
みんなからチームMVVに対してフィードバック(発散)をもらい、佐藤さんの方でチームMVVのアップデート(収束)を進めてもらうこととしました。
チームビルディングワークショップをやってどうだったか?
ポジショントークに、バリュープロポジションキャンバスと、ワークショップで採用するのがはじめてのアクティビティがあり、内心ドキドキしていました。
チームビルディングワークショップ後には、チームビルディングを簡易的に評価しながらリフレクションをするアクティビティを用意していました。
チームが集まっている状況で回答していたので多少バイアスは入っていたかもしれませんが、相互理解や共通言語生成などチームビルディングが進んだ実感は持っていただいたようです。
GW明けに「最後まで実施できなかったロールセッションをやる」という話も出ていました。
ロールセッション、チームMVVアップデート、ターゲット定義、そしてインセプションデッキ。
今後アーキテクトチームがどう進化していくかたのしみです。